ジャーナル

LogCase Full Colour ができるまで

The final LogCase Full Colour circuit board fitted inside the case

LogCase Full Colour の量産が終わりました。ひと区切りついたところで、どうやってつくったのかを振り返ります。決して簡単な道のりではありませんでした。

4色より、ずっと難しい

フルカラーの電子ペーパーは、これまでのケースに使っていた4色のパネルより、ずっと多くの電力とデータを必要とします。NFC からの給電が、もともと想定していた範囲を超えていました。

最初は無理だと思えたことが、約1年にわたる自社での研究開発になりました。

6回の基板改版

LogCase Full Colour の6枚の試作基板。緑のテスト基板から、最後の黒い基板まで
最初の緑のテスト基板から、最後の黒い基板までの試作基板です。

回路基板は6回つくり直し、ファームウェアとアプリには数えきれないほど手を入れました。思いもしない失敗も続きました。表示が正しく書き換わらないこと。画像が途中で崩れてしまうこと。ひとつ直すと、また次の問題が出てきました。

あきらめようと思ったことも、何度かありました。

基板の設計、試作基板のはんだ付け、そしてパネルの色のテスト。

すべての色を描くための電力

いちばん難しかったのは電力です。NFC の電波からそのまま電力を取ると、回路が得られるのは20から70ミリワットほど。しかも、パネルがいちばん電力を必要とするときに電圧が下がってしまいます。これでは、フルカラーの書き換えには足りません。

私たちの回路は、画像を送っているあいだに余った電力をコンデンサーにためておき、書き換えのあいだ電圧を安定させます。必要なときには200ミリワット以上を出せます。さらに画像データを120KBから80KBへと3分の1小さくして、転送の時間も短くしました。くわしくは特許についての記事をご覧ください。

NFC から直接取る電力(20から70mW)と、コンデンサーを使う私たちの方法(200mW以上)の比較
左が NFC から直接電力を取る方法、右が私たちの方法です。

このためにつくったケース

ケースは LogCase Full Colour のために、いちから設計しました。金型は、信頼している中国・深センのケースメーカーにつくってもらいました。

LogCase Full Colour の鋼の金型の写真4枚。うち2枚は成形されたケース入り
鋼の金型と、そこから最初に成形されたケースです。

そして今

量産は終わりました。LogCase Full Colour を支援し、完成まで待ってくださったみなさん、本当にありがとうございます。